Extra 免許取得
アメリカに仕事で住むことになり、無線から離れていると、やはり、無線をやりたくなります。日米間には相互運用協定があるので、JAのコールで運用する手もあります。JARL等にも記載ありますが、基本的に、日本の免許の範囲で、日本のコールサインに/W1等を付けて、運用するということです。アメリカで運用していて、たまに、JA以外含めて海外コールのUSポータブルを、FT8等で見かけます。https://www.jarl.org/Japanese/8_World/8-1_overseas/1211.htm
それでは、USのアマチュア免許を現地で取得するにはどうすれば良いでしょうか?
受験の手順
試験は、ボランティアが各地で開催しています。
ARRLのWEBにいつ、どこで試験が行われるか、の情報があります。自宅の近くの試験を検索して、当日そこに行けば、受験することができます。受験から免許取得までの概略の手順は以下のような感じです。
1)試験の日時・場所を探す。ARRLの以下のHPで、自宅のZIPを入れると検索できます。
http://www.arrl.org/find-an-amateur-radio-license-exam-session
事前にメール等で受験することを連絡しておいた方が良いと思います。
2)FCCでULS(Universal Licensing System)に登録し、FRN(Federal Registration Number)を取得する。アメリカ在住の方は、SSN(Social Security Number)をお持ちと思いますが、登録時に必要なので、手元に用意して登録してください。
https://apps.fcc.gov/coresWeb/publicHome.do
3)受験クラスに応じた試験勉強をする。(後述)
4)当日、試験場に行き、受験したいライセンスを申告(この時にFRN番号が必要)し、受験料を支払う。初めての場合は、まず、General級の受験が必要で、合格すると、続いてAdvanced級、更にExtra級の受験ができます。試験の時間は正確には忘れてしまいましたが、朝からの試験で、昼までにExtraまで試験を終了したような記憶です。回答はマークシート、採点は人が回答用紙を一枚一枚正解と照合して点数をつけ、終了するとその場で「ハイ、合格」という感じでした。
5)合格すると、CSCE(Certificate of Successful Completion of Examination)という合格を証明する紙をもらいますが、日本のように特に免許証の申請、という手続きはなく、待っていると、メールで免許のPDFが送られてきます。ここに、割り当てられたコールサインが書かれており、晴れて運用開始、となります。(日本と違い、無線局免許という概念はなく、ライセンスを取れば、ライセンスの級の範囲で好きな無線機・ANTで運用をできます。有難い仕組みですが、これに慣れると、日本の仕組みが面倒で仕方ありません)
後は、PDFを自分で印刷してサインをすればOKです。
試験勉強について
Extraの免許の取得の勉強は、基本的に、過去問を解くことに尽きますが、以下のLinkに、Question Poolがあります。
http://www.ncvec.org/page.php?id=365
これを見ると、問題数の多さ・わかりにくい英語にうんざりされる方も多いと思います。根気を出して勉強するしかありませんが、下記のリンクのソフトに大変お世話になりました。
http://mobile2000.ciao.jp/jh7bzr/
この問題をすべての級について、合格レベルになるまで解きました。iPhoneでも見られるので、空き時間は常に問題を解いている状態でした。英語の比較的得意な方は、進みも早いと思いますが、英語の不得意な方は、英語の勉強の状態になり、中身は別に答えを覚えるような状況になっていかなければいけないかもしれません。それでも、このToolは大変効果がありました。
私の感じた合格の秘訣は以下です。
①法規は、英語を理解出来ても答えを知らなければ正解出来ない問題が多いので、丸暗記必要。
②計算問題は、基本的には国内の1アマのレベルがあれば、解けるはずなので、問題を理解して必ず得点。
③回路等は、知らない単語がたくさんあり、翻訳を見て、あぁ、あれのことか、という感じでした。工学に強い方なら、しっかり翻訳を見て単語をある程度覚えれば、解けるようになると思います。あまり回路等に強くない場合は、法規と同じように丸暗記、ということになりますが、それでも、図やグラフのある問題もあり、繰り返しの勉強の中で、中身を理解する方が正解率は確実に上がるので、焦らずやっていくべきと思います。アメリカに住んでいる方なら、多少の英語はできるとすれば、英語のレベルアップと思って、ゆっくり取り組んで下さい。
Never give up !