室内アンテナ

(2020年1月末に帰国したので、このページの記載は、2019年以前の当時MI州に住んでいた時のものです)

ミシガンの自宅は、いわゆるコンドミニアムで、管理規定が厳しく、外にアンテナを立てることができません。それでもなんとか無線をしたいということで、アンテナを2階の使っていない部屋に設置しています。(建物は木造です)

アパマンでのマグネチックループでDXをされている方も多いと思いますが、③のMFJ935Bは応用できるかもしれません。

因みに、RIGはTS-480とIC-7100で出力は20-40W程度としています。ほぼ100%、FT8の運用です。

①End Fed Dipole

20mバンドで長さ10mは、二つの部屋をまたぐと何とか多少曲げながら張ることができます。2階の一つの部屋の窓枠から天井近くを隣の部屋まで引っ張って、また、窓枠に設置し、SWRを見ると1.5-1.7位に追い込めました。フルサイズなので、室内とはいえ、それなりにQSOできます。W国内で西海岸含め全エリアとカナダ、メキシコ、カリブ等。EU,AFは、なかなか届きませんが、CONDXが良いときに多少リターンがあります。JAとのQSOがこれまで、3-4局出来ています。

②デュアルバンドDipole

17m/30mの2バンドのダイポールを20mのANTと並行するように張っています。30mの短縮コイルがあり、全長は20mのダイポールと同じくらいです。30mは、W国内は、のんびりしており、20mよりも少し近距離でむしろ安定してQSOできます。DXはなかなか聞こえません。17mはCONDX次第で、20mよりも遠くとのQSOが可能で、聞こえれば、EU,AFは、QSOの確率が20mよりも高いようです。但し、時間が限られます。

③マグネチックループアンテナ MFJ-935B

マグネチックループアンテナは、日本でもアパマン用途等で知られていますが、このMFJ-935Bの話はあまり聞いたことがありませんでした。アメリカのHROで購入しましたが、意外と良い性能です。このANTは、基部がチューナーになっていて、適当な長さの電線をLOOPに接続し、後は、二つのダイヤルで同調を取ります。1m角位のLOOPを作ると20m-15m位が動作します。

 多くの方が、マグネチックループアンテナではマルチバンドを期待すると思いますが、このANTを使って分かったことは、バンド毎に適切な長さを選ぶと、ダイポールに近い性能が得られるということです。(つまりモノバンドアンテナと考える。長すぎても短すぎてもダメ) MFJの説明書に下のような適切な長さ(単位:フィート)が記載されています。

Table 3: MFJ – 935B Most Efficient Single-Band Loop Lengths

Band (meters) Loop Lengths (feet)

80      63.0

40      28.0    (写真)

30      20.0

20      13.0 (写真)

17      9.0

15      7.0

12      5.5

10      4.0

 20mBANDで13ftは4mで一辺1mの四角形でMFJ-935Bの上に塩ビのパイプを付けられるようになっています。40mBANDになると8.4mになり、一辺2.1mはかなり大きいですが、単身赴任の身で空部屋があり、一辺2m強程度は壁を使って展開できない大きさではありません。近くのDIYショップで2mの塩ビパイプを2本買い、立てかけて設置してみました。

 バンド毎に長さを変え、チューニングを取るのは面倒ですが、室内なので、可能です。40mにこのアンテナで出ると、W国内局がにぎやかに聞こえ、それなりにQSOができるので、高さ(2階の室内)と大きさを考えれば、大満足です。

 20mで①のダイポールと比較して、上の最適な長さの線を使うと、FT8の強度はあまり遜色がないようです。一方、1m角のANTで30mを載せると、5-8dB以上は落ちているように思います。よく使われている直径1mのLoopは17mバンドの最適な長さに近いので、多分、17mで性能が良く、20mや30m,40mと下がっていくと、効率が極端に落ちるのでは?と想像します。因みにMFJの取扱説明書では100WはOKのようですが、室内使用なので、30W程度で使っています。

尚、MFJ933Bはメーターなし、935はRF電流計付き、936はさらにSWR計付きですが、結局ANTアナライザーで調整しているので、933で十分だったな、と思っています。但し、ANTを上に付けると、小さい筐体の933Bでは、不安定かもしれません。回り込みの対策でMFJ-935Bの後ろにMFJ-915というコモンモードフィルターを付けてケーブルにRFが載るのを防止しています。SWRはほぼ1.0まで追い込めます。FT8は周波数が固定なので共振周波数幅の狭いミニLOOPアンテナでも問題なしです。

 これら3つのANTで、WASを完成し、DXCCは南北アメリカとEU,AF中心に80程度できました。WACも出来ています。下の写真は上が40m用のsetting、下が20m用です。